【パワーメーター使い方解説】特徴や活用法はこれを見れば大丈夫
パワーメーターの使い方や、
基本的な事がわからない。
安心してください、
今回の記事はパワーメーターで出来る事から、
使い方の機種の種類まで解説しています。
- 機種毎の違い
- 接続方法
- FTP測定やトレーニング
- 疲労管理、、、等々
少し踏み込んだ話から、
購入前に知っておきたい事をまとめました。
よければ、購入前後の方や
中級者の方に参考になると思います。
パワートレーニングが必要な理由
ゾーントレーニングが出来る
有酸素運動、無酸素運動と言う言葉は聞いたことあると思います。
名前は知っているけど、自分が走っているペースが
どちらのペースなのか悩んだことありませんか?
パワーメーターなら、それが分かります。
分け方も更に細かく分かる事が出来ます。
レベル | %:FTP比 |
L1 回復走 | ~55% |
L2 耐久走 | 56~75% |
L3 テンポ走 | 76~90% |
SST・スイートスポット | 88~94% |
L4 LT(乳酸閾値) | 91~105% |
L5 VO2max | 106~120% |
L6 無酸素運動容量 | 121~150% |
L7 神経筋パワー |
レースで省エネ走行できる
練習と違いレースは力を出さずに最後まで残る事が重要になってきます。
その時役に立つのはパワーメーターです。
- ケイデンスとパワーの比較
- 全体の平均出力が高すぎないか?
- 無駄にアタック仕掛けていないか
レースは勝てば正義です。
可能な限りスタミナは温存しておくべきです。
クリテやエンデューロは特に顕著ですが、
気が付けばライバルに脚を使わされることもしばしば。
パワーデーターは後の反省材料になるはずです。
疲労管理が出来る
疲労にも種類があります。
- 筋肉の疲労
- 心肺の疲労
- 精神の疲労
トレーニングするうえで、
今自分がどの疲労で疲れているのかが重要になってきます。
例えば、筋肉の疲労だけど心肺疲労が無い場合を考えてみます。
低強度(L2~L3)でひたすら漕ぐことはできるでしょう。
筋肉は回復させつつ、
有酸素領域を鍛えるといった事も出来るはずです。
ペダリング効率を測定できる(両脚計測のみ)
両脚計測の機器なら、
ペダリングの左右バランスや効率を測定できます。
仮に右足の力が強かったら、
片方に無理な負担がかかり怪我をする恐れがあります。
合わせて、効率を図る事で力の入れるタイミングが適切か、
ペダリングがキレイに行われているか、
確認する事ができます。
写真SHIMANOパワーメーターテクノロジーより引用
SHIMANO HP
心拍数よりリアルタイムで計算できる
心拍数でもゾーントレーニングが出来ます。
心拍数を目安に無酸素や有酸素ゾーンと対比させることで、
トレーニングを行う事ができます。
とはいえ、心拍数よりパワトレーニングが選ばれる理由があります。
- パワーはリアルタイムで数値に反映される
- 心拍数は体調で数値に変動がある
管理的にトレーニングにいかせやすいのは
パワーの場合が多いと思います。
パワーメーターの使い方
種類ごとの差
パワーメーターは種類ごとに特性があります。
先ずは機種ごとの差を解説します。
ペダル型
取り付けが用意で、踏んだ力が直接パワーに変換される為、
チェーン汚れ等の機会損失は少ない。
転倒した際、直接機器がダメージを受ける可能性は高いのが難点。
クランク式
普及率としては一番高いパワーメーター。
値段も手ごろな物が多く、広く普及されている。
製品の厚みによっては、チェーンステーと干渉する為注意が必要。
スマートトレーナー内臓
室内練習専用のパワー計測方法。
精度はクランク式やペダル式より高いモノもある。
(反対に低いモノもあります。)
ハブ型
ホイールのハブが一体になっているタイプです。
ホイール重量が上がるうえ、
取り回しが難しいため昨今は使用者は少ないです。
変わり種のパワーメーター
タイヤ空気圧変動から変換
メーカー独自の精密重力センサー、
圧力センサーを使用して測定するパワーメーターもあります。
AROFLYと言うメーカーから出ているX-Elite A1 パワーメーターと言う製品になります。
走行時の道路状況やタイヤの空気圧の変動を計測して図るようです。
風力測定
風力測定で図る方式のパワーメーターも存在します。
Velocomp パワーポッド V4
ハンドルバーに取り付けて計測するようです。
どうやって接続するの?
パワーメーターは単体では数値を見る事ができません。
サイクルコンピューターやPC、スマホ、
表示するデバイスが必要になってきます。
電波の接続下記の3つになります。
- Bluetooth
- Ant+
- Wi-Fi
メーカーによってやり方が変わってくるかもしれませんが、
サイコンやアプリにはペアリング機能があるはずです。
パワーメーター起動(ペダルを回す)させて、
ペアリングすればつながるはずです。
レース会場等人が多いところでペアリングすると、
他人のデータを計測する可能性があるから注意だよ。
校正はこまめに行う
パワーメーターを使う際、校正は重要になってきます。
機種によって校正間隔は変わってきますが、
校正しないと数値がずれることがあります。
パワーメーターを表示させるデバイス(サイコン、スマホアプリ等)で
校正は出来るはずです。
FTPをはかろう
パワーメーターを持ったら、
最初にやるべきと言っても過言ではないのがFTP測定です。
- FTPとは?
FTP「Functinal Threshold Power」とは機能的作業閾値パワーのことで、
1時間全力で走った平均パワーです。
FTPの測定方法はいくつかあります。
下記にやり方をそれぞれ解説します。
60分全力走
ウオームアップ後、
60分全力で走った平均パワーを測定する方法です。
一番確実な方法ですが、
一番実施している人が少ない方法です(恐らくですが)
理由はひとつ、
キツイからです。
ハードなワークアウト以上に
覚悟が必要だと思います。
20分走(コーガン方式)
アンドリューコーガンさんが提唱しているのが、
20分の全力走になります。
やり方は下記になります。
- ウォーミングアップ
20分 65%FT
1分×3回(回復走1分)ケイデンス100rpm
5分 65%FTP - メインセット
5分 全力走
10分 65%FTP
20分 タイムトライアル - クールダウン 10-15分 65%FTP
上記20分タイムトライアルで出てきた平均出力から
0.95をかけた数値がFTPになります。
20分走の理論や詳しい理由は
アンドリューコーガンさんの書いた
下記の書籍を読めば分かります。
MAP法(Ramp法)
こちらは1分毎に出力を上げていく方式になります。
- 20分間ウォーミングアップ
- 150wから初めて、1分毎に出力を25wずつ上げていく
(100w→125w→150w→・・・)
*12秒毎に5wでも大丈夫です。 - 限界の数値まで漕ぐ
- クールダウン10分
測定終了後、
最後もがいた1分間の出力平均から0.75をかけた数値が
FTPになります。
休息日の目安を知ろう
FTPを測定したらTSS(トレーニングストレススコア)を知る事ができます。
TSS日々管理していくと、
TSB(トレーニングストレスバランス)と言う数値を拾う事ができます。
TSBはトレーニングピークス、STRAVA(名称TSBとは違います)等で
自動的に出してもらう事もできます(有料プラン)。
下記のサイトにエクセルシートをダウンロードして、
手動で管理する事も可能です。
ジテトレ ピーク調整用・TSBシミュレーター(β版)より引用
TSBは一般的に
レース前はTSB+5、日々のトレーニングはTSB-20を下回ると
練習の質がおちると言われています。
バランスを取って管理をしてみましょう。
- TSSとは?
トレーニングにより身体にかかった負荷量を数値化したものになります。
TSS=時間×パワー(w)×IF(強度指数)÷(FTP×3600)]×100
詳しくは下の記事参考になります。
マトメ
パワーメーターは疲労の管理や、
トレーニング管理までとても優秀な機材です。
昨今は種類も色々増えてきており、
値段もお手頃なものまで様々です。
自身のトレーニングに限界を感じている方は、
検討してみる価値があると思います。