【エアロデカップリングとは?】使い方・注意点・ポイント解説
intervals.icuに出てくる謎のグラフと数値。
その一つがデカップリング。
デカッ!だかプリンだか美味しそうな名前と裏腹に、
横文字で何をいってるんだかですね。
エアロデカップリングがわかれば
ベースができているか?疲労?等々、知ることができます。
エアロデカップリングを使いこなせたらどうなる?
intervals.icuに出てくるエアロデカップリングとは?
エアロデカップリングとは、
有酸素運動の基礎ができているかを判断することができます。
高強度トレーニングに挑む前の指標として使えます。
エアロビックデカップリングとは何ですか?
サイクリストが基礎トレーニングを終えたら、有酸素運動の基礎が実際にどの程度強化されているかを評価することが重要です。 「有酸素デカップリング」と呼ばれる指標を使用すると、基礎トレーニングが効果的だったかどうか、そしてよりハードな高強度インターバル トレーニングに進む準備ができているかどうかを迅速かつ簡単に判断できます。ただし、自分の有酸素フィットネスを評価する前に、有酸素デカップリングとは何か、そしてそれを効果的に使用する方法を学ぶ必要があります。
Tailwind Coaching エアロビックデカップリングとは何ですか?より引用
エアロデカップリングの公式
まずはデカップリングがどのように測定されているか、
計算式を下記に書きます。
前半平均パワー(w)/前半平均心拍数(bpm)=X
後半平均パワー(w)/後半平均心拍数(bpm)=Z
デカップリング(%)=X ÷ Z ✕ 100
簡単に言えば前半・後半のパワーと心拍数の比を比較した数値になります。
パワーと心拍数の比
エアロデカップリングは前半・後半のパワーと心拍数の比と書きました。
運動をし続けるには多くの筋繊維が必要になります。
最初に使用された筋線維が疲労し始めると、体は他の元気な線維にも助けを求めます。
利用される筋繊維が増えるほど、筋繊維を動かすため酸素の必要量が増えます。
すると、身体は酸素をたくさん送るため心拍数が増えます。
出力されたパワーが同じなのにです。
デカップリング(decoupling)は、英語で「分離」「切り離し」を意味します。
政治や経済用語で使われる事が多い単語です。
筋持久力のマーカーになる
なので、値が高いと筋持久力ベースができていない可能性があります。
後半でオススメの筋持久力ワークアウトや推奨SSTを紹介します。
合わせて、筋繊維以外の要因(筋繊維のグリコーゲン等)にも着目する必要があります。
個人的に有酸素運動なのに、筋持久力の指標になっているのが面白いと思っています。
脱水状態や高温化では
脱水状態や高温化だと心拍ドリフトが起きます。
なので、なるべく同じ環境化かつ水分の適切な摂取が必要になります。
視点を変えて筋持久力ではなく、暑熱順化の比較としても使えそうですね。
筋持久力以外の要素も?
インターバルズicuに引用されているエアロデカップリングの記事には、
筋持久力がメインに書かれています。
とはいえ個人的に筋肉以外にも色々応用が効く数値な気がしています。
デカップリングのポイントや注意点
20分以上淡々と漕ぐ
エアロデカップリングは心拍とパワーの平均を使用するので、平均値に誤差が出やすいインターバルトレーニングは向きません。合わせて、無酸素領域は有酸素外のエネルギーを使うのでNGです。有酸素性作業閾値(AeT )で淡々と漕きましょう。
正確性は長いほど上がります。(とはいえ極端に長すぎたら微妙かも、、、)
20分以上の数値が推奨されています。
上記は推奨です。そして、数値は道具なので理屈がわかれば応用が効きます。例えば、日々いつも行っているワークアウトを2セットで切り取り比較しても良いでしょう。値は多少ずれるかもしれんですが、目安には使えます。
*あまりにもギザギザなら話は別ですよw
intervals.icuの場合下記矢印のスライダーで測定範囲を変える事ができます。
ウオームアップ等、対象範囲外を外しましょう。
ウオームアップは必要
比較する場合ウオームアップは必要です。記事では無酸素インターバルが推奨されていますが、ビルドアップでも良い気がします。(例えばROPA式ウオームアップおすすめです)
ただし、きつくないウオームアップはエネルギー回路にスイッチが入らないので、
NGです。
あわせて、上級者ほどウォームアップが重要になると思います。
レストのタイミングを測れる
直近同じ内容でデカップリングが±5%だと、
オーバーリーチの可能性があります。
とはいえ、あくまで参考値なので自身の基準で判断しましょう。
単純に心拍とパワーの比率でも、判断する基準になるはずです。
intervals.icuデカップリングの見方
数値として%でも表示されています。
グラフの見方も解説します。
上部:左の紫ピンクが前半半分、右の赤が後半半分になります。
下部:前半と後半の移動平均線(で呼び方あってたかなw)の開きを見ます。開きが大きいほどデカップリングが大きくなります。
デカップリングを少なくするトレーニング
ME筋持久力ワークアウト ZWIFT
記事のリンクを追っていくと筋持久力を高めるワークアウトなるものを発見しました。
こちらがワークアウトのコードになります。
上記をメモ帳にコピーし、拡張子をzwoに書き換えれば使えます。
で、内容はというと、、、、
かなりきつくないっすか!!ww
最後は、ケイデンス70で17分、、、、うーん死ねるw
*人によってキツさに差がでてきそうですね。
SST
ここではSSTも紹介されています。
仮に4~5時間のレースなら
FTP の 91 ~ 95% で1.5~2時間 1セット15~20分のインターバルが推奨されています。
まとめ
今回はintervals.icuに出てくる文献をベースに筋持久力の観点から記事を書きました。
ただ、私は王道と外した使い方でも使える数値だと思っています(というより、そのように使っている)
あくまで指標は道具なので、各々で基本となる数値をつかみ
指標にすれば応用の効く基準だと思います。
心拍遅延との組み合わせると更に幅が広がりそうな予感も。
みなさんもデカップリングでデカップしましょう。