Zwiftの定期イベント・グループライド・レース全部まとめてみた

Zwiftのイベントを完全網羅、、、できてるか怪しいけどかなり情報を詰め込んでみました!
「え、Tour de Zwiftとか有名なやつでしょ?」って思ったそこのあなた。甘いです。甘すぎます。うまい棒100本分くらい甘い!
実はZwiftには2014年のベータ版から数えて10年以上の歴史があって、その間に生まれては消えていったイベントが山ほどあるんですよ。
今回はそれをまとめてみました。正直、調べてて「こんなのあったの!?」ってなったイベントも多々あります。
てなわけで、Zwift歴史オタクになりたい方も、これからイベント参加したい初心者の方も、よければ最後までお付き合いくださいな(^^)
Zwift黎明期(2014-2016)
すべてはJarvis Islandから始まった
Zwiftの歴史は2014年9月30日に始まりました。
最初のマップは「Jarvis Island」という小さな島。今のWatopiaじゃないんですよね。
当時は招待制ベータで、なんと1,000人の枠に13,000人以上が応募したそうです。みんなローラー台でぐるぐる回りたかったんですねw
ちなみにこのJarvis Island、2024年11月にWatopiaの拡張エリアとして復活しました。10周年記念ってやつですわ。「あの頃を知る者」にはエモい話かもしれませんね(^^)
Zwift正式ローンチまでの流れ
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 2014年9月30日 | Jarvis Islandでベータ開始 |
| 2015年4月 | Watopiaローンチ(Jarvisと置き換え) |
| 2015年5月 | オープンベータ開始 |
| 2015年9月 | Richmondコース追加(UCI世界選手権コース) |
| 2015年10月30日 | 月額10ドルで正式ローンチ |
今は月額約2,400円($19.99)です。時代を感じますね。
最初期のコミュニティレース
Zwift最初の「記録に残っている」レースは2015年3月3日に開催されたそうです。
Facebookグループで募集して、週末の夜に集まってレースするスタイル。今のZwiftPowerとか公式レースシステムなんてない時代ですよ。
「え、昔はどうやってカテゴリー分けしてたの?」
答え:分けてないw
自己申告と信頼関係で成り立ってた時代です。牧歌的ですねえ。
廃止・終了したイベント
さて、ここからは消えていった者たちの話をしましょう。
CVR World Cup(2017年頃〜2019年頃)
Frank Garcia氏が設立した、当時としては画期的なバーチャルレースシリーズ。
賞金総額10,000ドルという、当時のZwiftレースとしては破格の規模でした。
「Frank Garcia」で検索すると色々出てきますが、このシリーズがZwiftのeスポーツ化の先駆けになったのは間違いありません。
ただ、Zwift公式がレース事業に本格参入してきたタイミングで姿を消しました。時代の流れってやつですね。
KISS Super League(2019年1-4月)
**Zwift初の「プロeスポーツリーグ」**と呼べるものがこれ。
16チームがプロサイクリングチームを模して競い合うリーグ戦形式でした。
Canyon ZCC、DIRT、Herd、Team ODZなど、今でも名前を聞くチームが参加。優勝チームの選手には実際のプロチームへの道も用意されていました。
…が、1シーズンで終了。Zwiftが方針転換したっぽいですね。
UCI Cycling Esports World Championships(Zwift版:2020-2023年)
UCIが認めた公式eスポーツ世界選手権がZwiftで開催されていた時期がありました。
- 2020年:初開催。男子はアメリカのJason Osbornが優勝
- 2021年:イギリスのOllie Jonesが優勝
- 2022年:Jason Osbornが2度目の優勝(Jay Vineも2位に入ってる)
- 2023年:Jason Osborne、なんと3連覇達成
このJason Osbornって人、eサイクリング界のレジェンドですよ。金3、銀1、銅1という異次元の戦績。
しかし2024年から、UCIはMyWhooshに移行。
Zwiftでの開催は終了しました。理由は色々言われてますが、Zwift側がUCIの要求に応じなかったとか、MyWhooshが大金積んだとか…真相は闇の中ですw
Zwift World Series Elite(2024年12月キャンセル)
Zwiftが2024年に発表した新しいエリートレースシリーズ。
…だったんですが、開催前にキャンセルされましたw
理由は「視聴率の低迷」。要するに見てる人が少なかったってことですね。
eスポーツとしてのZwiftレース、なかなか難しい局面に来ているのかもしれません。
Zwift Academy(2016-2024年、2025年休止)
これは廃止じゃないんですが、2025年は休止が発表されました。
2016年から続く才能発掘プログラムで、16人ものプロ契約選手を輩出してきた名物企画。
特に有名なのは:
- Jay Vine(2020年優勝)→ UAE Team Emiratesで活躍、ブエルタでステージ2勝
- Neve Bradbury(2020年優勝)→ ジロ・ドンナでステージ優勝
Jay Vineなんて、今や完全にワールドツアーのトップ選手ですからね。Zwift出身でグランツールのステージ勝つとか、夢がありすぎるw
2026年に復活予定らしいので、来年以降に期待しましょう!
公式大規模イベント
さて、ここからは今も元気に開催中のイベントたちです。
Tour de Zwift(毎年1月)
Zwift最大の年間イベントと言っても過言ではないでしょう。
2019年から毎年1月に開催。2025年は1月6日〜2月23日に6ステージで開催されました。
参加規模がエグい:
- 2025年:登録者342,000人、完走者約86,000人
- 2024年:完走者約69,000人
毎年「Peak Zwift」(同時接続者数の最高記録)が更新されるのもこの時期。
ちなみに歴代Peak Zwiftは49,114人(2021年1月19日)。COVID-19の影響でみんな家に籠もってた時期ですね。
Tour of Watopia(年2回)
Tour de Zwiftの「春秋版」みたいな位置づけ。
Watopiaの誕生を祝うイベントで、2019年から開催。通常は春と秋の2回開催されます。
2024年秋の開催では2倍XPが貰えるという太っ腹仕様でした。レベル上げしたい人には最高ですね。
Haute Route Watopia(毎年開催)
リアルの超ハードイベント「Haute Route」とのコラボ企画。
2020年に初開催されて、なんと69,000人が参加。COVID-19で外を走れない人たちが殺到したんですねw
山岳ステージ中心の構成で、かなりキツめ。「バーチャルでも苦しみたい」というドM…いや、真のサイクリストのためのイベントですw
L’Étape du Tour de France Virtual
本家ツール・ド・フランス主催のA.S.O.とのパートナーシップで2020年から開催。
リアルのレタップと同じく、その年のツールのコースを再現してバーチャルで走れます。
「ツールのコースを走ってみたいけど、フランスまで行くのはちょっと…」という人にはぴったりですねw
Virtual Tour de France(2020年)
これは特別な存在。
2020年、COVID-19でリアルのツール・ド・フランスが延期された際に開催された史上初のバーチャルTdFです。
プロチームが参加して、Zwift上でステージレースを行いました。歴史的なイベントでしたねえ。
Zwift Games(2024年〜)
2024年に新設された大型イベント。
- 参加者:80,000人以上
- 賞金総額:110,000ドル(Zwift史上最大)
- Elite出場者:33カ国から300人以上
スプリント、エピック(長距離)、クライムの3種目で総合王者を決める形式。
2024年の優勝者:
- 男子:Freddy Ovett(オーストラリア)→ 賞金$17,000獲得
- 女子:Kathrin Fuhrer(スイス)→ 賞金$24,000獲得
優勝者にはゴールドのWahoo KICKR Bikeが贈られるとか。カッコよすぎる!
Giro d’Italia Virtual
ジロ・ドンナの開幕に合わせて開催されることが多い。
2019年のBolognaタイムトライアルコースがZwift上で再現されていて、それを走るイベント。
ピンクジャージへの憧れがある人はぜひw
定期レースシリーズ
Zwift Racing League(ZRL)
世界最大のバーチャルサイクリング競技リーグ。
WTRLとZwiftのパートナーシップで2020年10月にスタート。
規模がすごい:
- 2023/24シーズン:36,000人以上が参加
- 毎週火曜日にレース開催
- チームベースのポイント競技
- A/B/C/Dのカテゴリー分け
「個人で参加できないの?」と思うかもしれませんが、チームを探す機能もあるし、WTRLに連絡すればマッチングしてくれます。
ZRLはね、Zwiftで本気でレースしたい人の登竜門的な存在です。
WTRL Team Time Trial(毎週木金曜日)
毎週木曜日に開催される、世界的に人気のチームタイムトライアル。
2019年4月から続いていて、現在は**#346回**を超えています。つまり6年以上毎週欠かさず開催されているってこと。すごいw
4〜8人でチームを組んで、タイムを競う形式。「Coffee Class」という独自のカテゴリー分けがあって、チームの実力に合った相手と戦えます。
TTTは個人レースと違ってチームワークが命。千切れたら終わりなので、ペース配分とローテーションが超重要です。
KISS Racing
2015年後半から続く、Zwift最古のレースシリーズの一つ。
「KISS」は「Keep It Simple, Stupid」の略…ではなく、創設者の名前から来ているらしい(諸説あり)。
2018年頃にはZwift最大のレース主催者の一つにまで成長。レースのフォーマットや公平性の確保に関するノウハウを蓄積してきた老舗です。
British Cycling eRacing Championships
国家統括団体が主催する初のeRacing選手権として2019年にスタート。
イギリスのナショナルチャンピオンジャージが貰えるとあって、英国勢は本気で参加してきます。
こういう「国が認めた」系のイベントが増えてきたのは、eスポーツとしての成熟を感じますね。
Zwift Racing Score(ZRS)
2024年から導入された新しいレーティングシステム。
従来のA-Dカテゴリーに代わって、0-1000のスコアで実力を表すようになりました。
これによって「カテゴリーの境目で微妙な人」問題が解消…されるはずw
まだ発展途上のシステムですが、より公平なレース環境を目指す取り組みとして期待されています。
主要グループライド
レースはちょっと…という人のために、ゆるく走れるグループライドも豊富にあります。
3R / Team 3R(2015年〜)
「3R」は「Ride」「Race」「Raise」の略。
World Bicycle Reliefへの寄付を目的としたコミュニティで、2015年から活動。
これまでに50万ドル以上をWBRに寄付しています。アフリカの子どもたちに自転車を届ける活動ですね。
走りながら社会貢献できるって、良いことじゃないですか!
The HERD(2015年〜)
**「世界で最もフレンドリーなグループライド」**を自称するコミュニティ。
毎回350〜700人が参加する大所帯。初心者にも優しい雰囲気で、「Zwift始めたばかりで不安…」という人の最初の一歩にはおすすめです。
誰も置いていかない、みんなで走る。そんな精神が根付いてます。
AHDR(Aussie Hump Day Ride)(2016年4月〜)
オーストラリア発の水曜日ライド。
創設者はTim Searle氏。ニックネームは「Bacon」だそうですw
200〜500人が参加する中規模ライド。オーストラリアの時間帯に合わせているので、日本人にも参加しやすい時間かもしれませんね。
PACK(2015年〜)
初心者フォーカスのグループライド。
「パックから離れない」というルールを徹底していて、200〜600人が安心して走れる環境を提供。
Zwiftを始めたばかりの人には本当におすすめ。千切られる心配なく走れるのは精神的に楽ですよ。
DIRT(Dads Inside Riding Trainers)(2018年10月〜)
**「お父さんたちの室内ライダー」**というネーミングセンスw
Jason Stern氏が2018年に創設。家庭があって外を走る時間が取れないお父さんたちが、子どもが寝た後にZwiftで集まるというコンセプト。
100〜250人規模で、共感できる境遇の人が集まるので話が合いやすいとか。
日本でも「子どもが寝た後にローラー」勢は多いと思うので、似たようなコミュニティがあると良いですよねw
Canyon ZCC(2019年〜)
**世界初の「プロeRacingチーム」**と呼べる存在。
Canyon Bicyclesがスポンサーについて、選手に報酬を払う形式で活動。もはやプロチームですね。
KISS Super LeagueやZRL、各種大会で好成績を収めています。
トレーニング系イベント
Zwift Academy Road
前述の通り、プロ契約への登竜門。
毎年8月頃から11月にかけて開催され、ワークアウトとレースをこなしていく形式。上位者はファイナリストとしてチームキャンプに招待され、最終的に1人がプロ契約を勝ち取ります。
Jay VineやNeve Bradburyを輩出した実績は本物。2026年の復活が待ち遠しいですね。
Zwift Academy Tri(2018年〜)
トライアスロン版のZwift Academy。
IRONMAN世界選手権への出場権やプロチームとの契約がかかっていた時期も。
バイクとランの両方をZwiftでトレーニングしている人向けですね。
Group Workouts
みんなで一緒にワークアウトできる機能。
ERGモードが使えるので、パワー管理が自動。そして「ラバーバンドシステム」で、実力差があっても一緒に走れます。
一人でワークアウトするのが辛い人には本当に良い機能。仲間がいると頑張れるってやつですw
各種トレーニングプラン
Zwiftには多数のトレーニングプランが用意されています:
- FTP Builder:FTP向上特化
- Build Me Up:総合的な体力向上
- Crit Crusher:クリテリウム向け
- Gran Fondo:ロングライド向け
チャリティ・特別イベント
World Bicycle Relief Zwiftathon(2015年12月〜)
24時間マラソン形式のチャリティイベント。
世界中のZwifterが交代で走り続けて、寄付を集めます。
これまでにBuffalo Bikes 2,700台以上相当の寄付を集めたとか。アフリカの子どもたちの通学や、医療従事者の移動手段になっています。
Ride with Reason(11月)
毎年11月に開催されるチャリティ月間。
様々なコミュニティがそれぞれのチャリティ目的で走るイベントを開催します。
André Greipel ALS Challenge(2017年〜)
プロスプリンターのアンドレ・グライペルが立ち上げたALS研究支援イベント。
2020年2月には7,800人が参加したそうです。
Tour de 4(2025年〜)
サー・クリス・ホイが立ち上げたがん慈善団体支援イベント。
4つのステージを4週間で完走する形式。ホイ自身もがんと闘っていることを公表しており、思いが込められたイベントです。
eSports・プロ競技
UCI Cycling Esports World Championships(再掲)
2020-2023年はZwiftで開催。2024年からMyWhooshに移行。
Jason Osbornの3連覇は伝説ですね。
Arena Games Triathlon(2020年〜)
Super League Triathlonが主催するトライアスロン版eSports。
スイム(プール)、バイク(Zwift)、ラン(トレッドミル)を組み合わせた革新的なフォーマット。
各国ナショナルチャンピオンシップ
イギリス、アメリカ、オランダ、日本など、各国でeRacingのナショナルチャンピオンを決める大会が開催されています。
日本でも**JCEF(Japan Cycling eSports Federation)**が主催する大会がありますよ。
地域・国別コミュニティイベント
JETT(Japan eSports Tempting Team)(2019年〜)
日本最大のZwiftコミュニティ。
メンバー数1,300人以上。日本人Zwifterなら聞いたことある人も多いはず。
定期的にグループライドやレースを開催していて、日本語でコミュニケーションできるのは安心ですよね。
ZRG(Zwift Riders Germany)(2015年〜)
ドイツ語圏最大のコミュニティで、7,000人以上のメンバー。
ドイツ人の真面目さからか、かなり組織化されたコミュニティ運営をしているそうですw
その他の地域コミュニティ
- 韓国:韓国勢はeスポーツに強い国だけあって、レースでも好成績
- 台湾:アジア圏では活発なコミュニティ
- シンガポール:東南アジアのハブとして機能
- オーストラリア:AHDRをはじめ多数のコミュニティ
- 南アフリカ:アフリカ圏では最大
世界中にZwifterがいるんだなあと実感しますねw
Pace Partners / RoboPacers
Pace Partnersとは?
2020年8月に導入された「AIライダー」。
最初は「Pace Partners」と呼ばれていましたが、2022年11月に「RoboPacers」に改名されました。
一定のペースで走り続けてくれるので、「今日は3.0W/kgで1時間流したい」みたいなときに便利。
現在のRoboPacers一覧
| 名前 | ペース(W/kg) |
|---|---|
| Taylor | 1.1 |
| Bowie | 1.5 |
| Maria | 2.0 |
| Yumi | 2.5 |
| Coco | 3.0 |
| Jacques | 3.2 |
| Genie | 3.5 |
| Miguel | 4.0 |
| Constance | 4.2 |
Constanceの4.2W/kgって、ずっと着いていくのけっこうキツイですよw
Drops Multiplierゲーム
RoboPacersと走ると、一定時間ごとにDrops(ゲーム内通貨)の倍率が上がっていきます。
最大で2.5倍まで上がるので、機材をアンロックしたい人はRoboPacer走が効率良いですね。
特殊イベント形式
TTT(チームタイムトライアル)
4〜8人でチームを組んで、4番目にゴールした選手のタイムがチームタイムになる形式。
協調とペース配分が命。一人だけ強くても勝てないのが面白いところ。
Points Race
中間スプリントポイントを獲得しながら走るレース。
最終ゴールだけでなく、途中のスプリントでもポイントが入るので、スプリンターにも見せ場がある形式。
Scratch Race
シンプルに、ゴール順位がすべてのレース。
最もピュアな「速い者が勝つ」形式。駆け引きよりも実力勝負になりやすい。
Battle Royale
複数のレースを連続で行い、下位者が脱落していく形式。
最後に残った10人でファイナルレース。緊張感がすごいですw
(最近はあまりみないかな?)
まとめ
これでもまだ全部じゃないんですよ。Zwiftって毎週のように新しいイベントが生まれては消えていくので、完全に網羅するのは不可能に近い。
ただ、主要なイベントとその歴史は大体カバーできたんじゃないかなと思います。
Zwiftイベントの進化を振り返ると
- 2014-2015年:黎明期。Jarvis Islandからすべてが始まった
- 2016-2019年:成長期。Zwift Academy開始、コミュニティレース活発化
- 2020年:COVID-19でブレイクスルー。Peak Zwift記録更新、Virtual Tour de France開催
- 2021-2023年:成熟期。ZRL確立、UCI世界選手権開催
- 2024-2025年:転換期。Zwift Games開始、UCI移行、新たな模索
これからZwiftを始める人へ
「イベント多すぎてどれに参加すればいいかわからん」という人は:
- まずはTour de Zwift(1月)かTour of Watopia(春秋)に参加
- HERDやPACKなどの初心者フレンドリーなグループライドに参加
- 慣れてきたらZRLでチームレースデビュー
という流れも書いてていいかなと思いました。
この記事の情報は2025年12月時点のものです。イベントの開催状況や内容は変更される可能性があります。最新情報は各公式サイトをご確認ください。







